ブロックチェーン
トランザクションのように連続的に発生するデータを一定容量にまとめた”ブロック”を時系列に沿ってハッシュIDによって繋ぐ形式により、改ざんを防ぎつつ半永久的にデータを保存可能なデータベースを ブロックチェーン と呼びます。
時系列に沿って発生し続けるデータを纏めた記録をブロックと呼び、連続的に発生するブロックを順にハッシュIDで連結して管理しています。
各ブロックには、タイムスタンプと1つ前のブロックへのリンクが含まれています。
理論上は一度ブロックチェーン内にデータが記録されるとブロック内のデータを遡及的に変更することはできないようになっています。
ブロックチェーンに保存されたデータは、Peer to Peerネットワークと分散型タイムスタンプサーバーの使用により、自律的に管理されます。
匿名技術者 サトシ ナカモト によって提案された ビットコイン における中核技術として開発されたことで有名になりました。
ブロックチェーン の定義
2009年のビットコインの実装以降、数多くの種類のブロックチェーンが作成されており、現在も根底となる概念を含め改善や開発が進んでいます。
そのため、未だ全世界共通のブロックチェーンの定義は存在せず、暫定的に各企業や団体が定義を策定しています。
日本においてはBitFlyerなど代表的なブロックチェーン企業が集まって構成された日本ブロックチェーン協会(JBA: Japan Blockchain Association)によって以下の定義がなされています。
1)「ビザンチン障害を含む不特定多数のノードを用い、時間の経過とともにその時点の合意が覆る確率が0へ収束するプロトコル、またはその実装をブロックチェーンと呼ぶ。」(狭義)
1) A blockchain is defined as a protocol, or implementation of a protocol, used by an unspecified number of nodes containing Byzantine faults, and converges the probability of consensus reversion with the passage of time to zero.
2)「電子署名とハッシュポインタを使用し改竄検出が容易なデータ構造を持ち、且つ、当該データをネットワーク上に分散する多数のノードに保持させることで、高可用性及びデータ同一性等を実現する技術を広義のブロックチェーンと呼ぶ。」(広義)
2) In a broader sense, a blockchain is a technology with a data structure which can easily detect manipulation using digital signatures and hash pointers, and where the data has high availability and integrity due to distribution across multiple nodes on a network.
-JBA(Japan Blockchain Association), 2016年10月13日
ブロックチェーン の種類
ブロックチェーンはネットワーク管理者の有無によって大きくパブリックブロックチェーン、コンソーシアムブロックチェーン、プライベートブロックチェーンの3種類に分類されます。
ビットコインやイーサリアムのようにデータ管理を誰でも参加可能なブロックチェーンネットワーク内のマイニングノードに任せているものをパブリックブロックチェーン、
リップルのように利害の異なる複数の管理者がトランザクションデータの承認を行うものをコンソーシアムブロックチェーン、
Hyperledger Burrowのように特定の管理者がトランザクションデータの承認を行うものをプライベートブロックチェーンと呼びます。
パブリック | コンソーシアム | プライベート | |
管理者 | なし | あり(複数) | あり(単独) |
ネットワークへの参加 | 不特定多数 | 特定複数 | 組織内のみ |
トランザクションの承認権利 | 参加者全体 | 組織内の複数人 | 管理者のみ |
こうした大分類の他にも、ブロックをつなぐ際の承認方式やブロックサイズ、ブロックの繋ぎ方などによって多様なブロックチェーンが生み出されています。
活用例
・仮想通貨
・取引の自動化
・リソースの分散
・複数のポイントを1つのブロックチェーンネットワークで一元管理
・改ざんを防止した投票システム
・電子証明証の発行
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